【報告】第二回BreakTalks「テーマ:子ども食堂」(ゲスト:土井裕平さん)を開催いたしました。(2021.8.25)

8月25日(水)、S.C.P.Japanは、第2回目となるBreak Talksを実施しました。今回は石川県金沢市で子ども食堂「おおくわこども食堂」を運営している土井裕平(どい ゆうへい)さんをゲストに招き、「子ども食堂」をテーマに開催しました。土井裕平さんは、児童養護施設で働く傍ら、2年前に「おおくわこども食堂」を立ち上げ、現在食堂の代表としてボランティアで活動を行っています。

前半のゲストトークでは、土井さんが「子ども食堂から見る共生社会の形」をテーマに、活動紹介や、食堂の経営や運営を通して感じた課題などを説明しました。

「おおくわこども食堂」の活動とは?

2019年1月より、金沢市大桑町の地域住民を対象に「おおくわこども食堂」を運営しています。食堂は月1回の開催で毎回約50名の子どもと大人が参加しています。開始当初は集会所を借りて会食をしていましたが、新型コロナウイルスの影響により、2020年5月より現在までお弁当配布の形式となっています。

「おおくわ子ども食堂」では食事の提供に加え工夫をこらした活動を行っています。子どもたちに様々な体験の機会を提供するためラテアート体験会なども実施しました。保護者の方のリフレッシュを目的に、整体院の先生を招いて保護者の方に施術を受けていただいたこともありました。また、地域住民以外にも対象を広げ、子育て家族を支援するため、芋ほり、キャンプなどの自然体験が出来るイベントも実施しています。

「おおくわこども食堂」の収入は参加者の参加費です。現在の参加費は、子どもが無料、大人は300円となっていますので、一定程度の大人の利用がないと収入が確保出来ない仕組みとなっています。支出として、食材費、会場費、保険代等の支出があり、恥ずかしい話ですが、現在マイナス経営となっており、不足分を寄付で賄っているという状況です。収入を確保し、経営を安定させることについて課題を感じています。

「おおくわこども食堂」を運営して感じることは?

大桑町は集合住宅が多いという特徴があります。集合住宅には、シングル家庭が多く、高齢者、障害者の方など様々な方が住んでいますが、居住者の入れ替わりが早いことや孤立している家庭があることから、どこに誰が住んでいるのか見えにくいという課題があります。

自身が精神障害の父を持ち複雑な家庭環境に育った経験も子ども食堂に関わろうとしたきっかけの一つとなっています。普段は児童養護施設で働いていて施設では社会的養護の下にある子どもと接しています。地域社会の中にいながらも孤立していて社会的養護に置かれる一歩手前にいる一番苦しい立場・段階にあるお子さんとその保護者のために、予防的な観点から子ども食堂を通して何か出来ないかと考えています。

食堂の回数を重ねることで、利用者の繋がりが深まっていることを感じます。ある利用者のお母さんから、子ども食堂にしばらく参加していない子どもを心配する声があがり、この子どものお宅を訪問し様子を見に行ったことがありました。また、学校に行きづらくなったあるお子さんに対して、子ども食堂利用者のお母さんがこのお子さんのお母さんに子ども食堂に来ることを勧めたことがきっかけで、このお子さんが子ども食堂に参加し、他の子どもと接するようになり、その後学校に行くことが出来るようになった例もありました。

子ども食堂は、単にゴハンを食べる場所ではないということも意識しています。子どもに様々な体験をする機会にしたいと思いますし、学校に行きづらい子どもにとっての居場所にしていけたらと思います。また、運営に関わっている子育てを終えたボランティアの方々より、この食堂で調理を行ったり利用者と関わることが生きがいになっているという言葉も頂いて嬉しく思っています。

今後の活動としては、自然体験や、子どもに直接アプローチできるように駄菓子屋を行う予定にしています。さらに、食品を必要とされる方に食品ロスになってしまう食品の無料配布を行うフードパントリーの活動も行っていきたいと考えます。

後半は、S.C.P. Japan理事で繁浪さんのファシリテーションのもと、土井さんと参加者でディスカッションを行いました。参加者から、学校や市役所と協力して子ども食堂を知ってもらう活動を行ったらいかがか?という提案がありました。これに対して、現状石川県では、各学校が子ども食堂の活動を父兄に宣伝することについて個別に判断出来ず教育委員会の判断が必要となることについて説明があり、今後学校と子ども食堂の関係を築くことの重要性を議論しました。市役所との関係においては、市役所の子育て支援課が子ども食堂や子育て支援団体の情報をまとめたパンフレットを様々なところに配布しているものの本当に孤立している家庭には情報が届いていない状況が説明されました。参加者やボランティアの口コミや、集金を行う人など孤立世帯の方と接触が出来る立場にある人を活用して子ども食堂の情報を提供出来ないか、などの意見交換を行いました。

最後に、土井さんより、児童施設にいる子どもも孤立した家庭で育つ子どもも大人の支援により将来を変えることが出来ること、その子供たちを信じ小さいながらも支援を止めず、新しい取り組みを行いながらこれからも支援を継続していきたいというメッセージがありました。

S.C.P. Japanは、BreakTalksを通して今後も多様なゲストや様々な活動を紹介し、多様な人々が集まる場となることで、多様性や共生社会についてより深く考えるきっかけを作りたいと考えています。

多種多様な方々22名にご参加いただき、参加者及び関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。

最後に本企画を実施するにあたり、参加を快くお引き受けいただきました土井さん、そして運営面で動いてくださったボランティアスタッフ、手話通訳の皆様に心より感謝を申し上げます。

【お知らせ】バルサ財団とのコラボレーション契約更新のお知らせ

この度、一般社団法人 S.C.P. Japanは2020年に結んだバルサ財団とのコラボレーション契約を更新し、2021年度も引き続きFutbolNetプログラムの実施・バルサ財団プロジェクトのサポート等を通して、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいくこととなりましたのでお知らせいたします。

S.C.P. Japanとバルサ財団の取り組みについては以下より詳細をご確認いただけます。

【告知】第二回BreakTalks開催決定!テーマは「子ども食堂」!

BreakTalksは、「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」を統一テーマに、多様なゲストをお招きし共生社会について議論するオンライン(時々オフライン)イベントです。多様なゲストや様々な活動を紹介し、多様な人々が集まる場となることで、多様性とは?共生社会とは?をより深く考えるきっかけを作ることを目的としています。

第二回BreakTalksは、石川県金沢市でおおくわこども食堂の代表でもある土井裕平(どい ゆうへい)さんをゲストに招き、「子ども食堂」をテーマに開催致します!

*子ども食堂とは?

地域の子ども達や保護者などを対象に食事を提供するコミュニティのこと。主にNPO法人や地域住民によって運営されています。子ども食堂の目的としては、「地域交流の拠点」と「子どもの貧困対策」の二つがあります。地域住民のコミュニティとして幅広い年齢層の人を受け入れながら、経済的理由や家庭の事情によって、栄養のある食事をとることができない子どもたちを支援する、という社会的な役割を担っているのです。

■日時:2021年8月25日(水)20:00〜21:15

■今回のテーマ:子ども食堂から見る共生社会の形

■イベント内容

  1. 主催団体紹介(10分)
  2. ゲストトーク(20分)
  3. ゲストのトークを深掘り(15分)
    子ども食堂立ち上げのきっかけやこれまでの活動、経験やコロナ禍での葛藤、今の社会や地域に求めることなど、素朴な疑問をぶつけていきます!※聞き手:繁浪由希(S.C.P. Japan理事/石川県金沢市出身)
  4. オープン議論/Q&A(25分)
    参加者の方からの質問に答えながら、皆さんと一緒に多様性、共生社会について考えます。
  5. クロージング(5分)

■ゲスト紹介:土井 裕平(どい ゆうへい) さん(@doiyuheiii)

父親が精神障害を持ち、無職・ギャンブル依存症・借金・虚言、母親は早朝から夜遅くまで働き詰めの家庭で育つ。元々こどもが大好きだったが、自身の家庭環境のこともあり、自分でこどもたちを支援したいと思い、25歳でおおくわこども食堂を立ち上げ。地域の方や大学生スタッフと共に運営するキャンプやこども農園、ラテアート体験など文化的体験も実施。「すべてのこどもたちのために」をモットーに活動中。

【土井さんの記事はこちら】

【石川】子ども食堂 遠い本格再開 「会食」復活 半数が予定なく

■参加対象:誰でも参加OK!

※ボランティア手話通訳あり。U Dトークなどをお持ちの方は併用でご使用ください。

■方法:オンライン開催「Zoom」(オンライン会議システム)を使用

■参加費:無料

※S.C.P. Japanは一人ひとりが自分らしく歩める未来を皆さんと一緒に創っていきたいと思っています。皆さんと情報共有をしたり、実際に多様な人たちが集まる場づくりを大切にしています。S.C.P. Japanの活動に賛同し、応援してくださる場合は、500円から皆さんのお気持ちに合わせて任意でご寄付をご検討いただけますと幸いです。

<BreakTalks応援寄付ページ>https://checkout.square.site/merchant/MLFJE3VBHV9PV/checkout/2OVCCOTTHYM4ED343ILCQAHJ

※お申込みは8月24日(火)23時までとさせていただきます。

【報告】第一回BreakTalks「テーマ:LGBTQ」(ゲスト:村上愛梨さん)を開催いたしました。(2021.6.15)

6月15日(火)、S.C.P.Japanは、第1回目となるBreakTalksを実施しました。今回はプライド月間である6月の開催にちなんで、今年4月に同性パートナーの存在を公表した現役ラグビー選手の村上愛梨(むらかみ あいり)選手をゲストに招き、「性の多様性とスポーツ〜誰もが自分らしくプレーできる環境の重要性と共生社会のために一人ひとりができることを考える〜」をテーマに開催しました。

村上愛梨選手は、東京のラグビーチームである横浜武蔵野アルテミ・スターズに所属し現在はラグビー選手として活躍していますが、2015年までは東日本地域リーグの秋田銀行でバスケットボール選手としてプレーしていました。2019年には、ラグビー15人制日本代表として国際試合も経験しています。今年4月、代表クラスの現役選手としては初めて、同性パートナーがいることを公表し、SNSを通して同性婚の自由をはじめとするLGBTQに関する発信を行うとともに、悩みを抱える当事者の声に耳を傾け、自身のプラットフォームを活用した積極的な活動を行なっています。

前半のゲストトークでは、S.C.P. Japanでインターンをしている折目が、インタビュー形式で村上選手のこれまでの経験や現役アスリートとしてカミングアウトに至った想い、今の社会やスポーツ界に求めることなどについて思いを伺いました。

・カミングアウトをすることを決心したのは?

子どもの頃から、セクシャリティを隠すことやセクシャリティで悩むことに疲れていたため、ずっと隠すことをやめたいと思っていました。現在所属しているラグビーチームに加入した時に、コーチやチームメートがアットホームな雰囲気で自身を受け入れてくれたこと、そして現在の同性パートナーがセクシャリティに関してオープンでありカミングアウトに賛成してくれたこと、怪我により日本代表を離れたことで代表選手時代に比べてSNS上で個人の発言が述べやすくなったことなどのタイミング重なってカミングアウトを決意しました。

私はたまたまカミングアウトをしましたが、LGBTQ当事者のカミングアウトは個人の判断で行うものであり、カミングアウトに関する考え方も多様です。そもそもカミングアウトをしなくてはならないのがおかしな事であり、セクシャリティに関わらず、恋人やパートナーのことを話すことが出来るカミングアウトが必要ない社会が理想と考えています。

・セクシャリティで悩んでいた時のことと当事者へのメッセージ

高校時代LGBTQ当事者であるという理由で周りからのいじめを受けたり拒否されたりするなどのつらい経験がありました。そんな時、母親や学校の友人が支えてくれました。また、現在所属するチームのコーチが温かく受け入れてくれる方でそのコーチの雰囲気がチームメートに伝わり、チーム全体の雰囲気が温かく、自身が安全な場所にいるということを感じることが出来ました。私もそのように雰囲気を作れるような人になりたいと思っています。いじめにあっていた時はLGBTQであることは自分の弱点だと思っていましたが、今は個性の一つだと思っています。

セクシャリティについて悩むことがある時、LGBTQ当事者と話すことを勧めます。以前に比べて当事者コミュニティも大きくなり、当事者と繋がる機会は増えたように思います。私自身、つらい時相談にのってもらう機会がなかったため、自分が相談を受ける立場としてセクシャリティで悩む子どもたちの力になりたいと思います。現在SNSを通じて無料相談を行っているので、お気軽にご相談ください。

後半は、村上さんと参加者でディスカッションを行いました。今回のBreak Talksには、LGBTQ を取り巻く状況や問題についてこれまで馴染みがなかった人、スポーツに興味がない人、スポーツ競技の指導に携わる指導者の方など、様々な考えやご経験を持つ人たちが参加しました。

参加者から、「LGBTQ選手を応援するにはどのような方法があるのか、村上さんはチームに所属してからチームの温かい雰囲気を感じたとのことだが、LGBTQ当事者にとってチームに入る前はチームの雰囲気やLGBTQ当事者に対する考え方は分かりづらいのではないか、そんな中で指導者として自分が指導しているスポーツ団体がLGBTQ当事者に共感していることや、チームメートとして積極的に受け入れるスタンスであることを示すにはどのような方法があるのか、普段の生活の中で当事者と接するうえでどのような配慮が必要か」など、たくさんの質問がありました。これに対して、村上選手が自身のこれまでの経験を共有したり、考えを説明しました。また、参加者同士でも積極的に意見を交わしたりすることで、参加者がLGBTQや多様性に関して考えるとともに、他者の考えを知る機会となりました。

最後に、村上選手はメッセージとして、LGBTQ当事者の方たちに寄り添うことを示す「アライ」という立場や取り組みについて紹介し、LGBTQであってもなくても「アライ」が増えることでカミングアウトが必要のない世界に繋がるのではないかとコメントしました。また、自身がいじめ、拒否にあっていた子ども時代の思いから、LGBTQだけでなく、悩みを抱える子どもたちはたくさんいるはずであり、大人たちが子どもに手を差し伸べることの重要性を伝えました。

S.C.P. Japanは、BreakTalksを通して今後も多様なゲストや様々な活動を紹介し、多様な人々が集まる場となることで、多様性や共生社会についてより深く考えるきっかけを作りたいと考えています。

多種多様な方々20名にご参加いただき、参加者及び関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。

最後に本企画を実施するにあたり、参加を快くお引き受けいただきました村上選手、そして運営面で動いてくださったボランティアスタッフ、手話通訳の皆様に心より感謝を申し上げます。

【お知らせ】ハッピーライフケア株式会社とのアライアンスパートナーシップ締結のお知らせ

この度2021年6月1日をもちまして、一般社団法人 S.C.P. Japanとハッピーライフケア株式会社はアライアンスパートナーシップを締結させていただくこととなりましたのでお知らせいたします。
一人ひとりの個性が尊重され、誰もが自分らしく生きられるインクルーシブな社会(共生社会)を創る”という共通の目標の下、これから両団体は以下のような点で連携を強化して参ります。

1.共生社会を目指す上での最新情報や好事例の共有
2.両団体のより発展した活動のための相談
3.共催や協力事業の企画・運営・実施
4.その他、両団体が必要だと合意された協力

この度のアライアンスパートーナーシップの締結に関して、ハッピーライフケア株式会社様から以下のようなコメントをいただいております。

■ハッピーライフケア株式会社コメント:
“全ての個性に敬意を”。 一人ひとりの個性が尊重され、誰もが自分らしく生きられるインクルーシブな社会を目指すという共通の目標の下、一般社団法人 S.C.P. Japanとアライアンスパートナーシップを締結いたしました。
「私たちが社会に存在する意味を探究し続ける存在でありたい」
私たちは「常識じゃなかったものを常識に」というステートメントのもと、全ての世代の人々へのライフスタイルをトータルでサポートできるよう追求しています。今後、ビジョンを共有する一般社団法人 S.C.P. Japanと共に、今よりももっと、人々が支え合う社会の実現のために、人々の人生に寄り添いつづけます。


ハッピーライフケア株式会社様とは、これまでも運動を通じた共育プログラムやフットサルイベントの実施など、様々な関わりを持たせていただいておりました。児童発達支援だけでなく、障がいのある方の就労支援や生活支援など、障がい福祉の分野で多岐に渡る活動をされている素晴らしい企業様とこのようなパートナーシップを結ばせていただけることを大変嬉しく思います。

(ハッピーライフケア株式会社様が運営をする放課後等デイサービス「グローバルキッズメソッド」の子供たちとの活動の様子)

私たちがビジョンに掲げる「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来」は決して私たちの力だけでは創ることができません。今後もスポーツ関係の団体様だけでなく、スポーツ以外の様々なセクターで活動されている方々と連携をさせていただきながら、真にインクルーシブな社会(共生社会)を目指していきたいと思います。

<ハッピーライフケア株式会社> URL:https://global-tree.jp/vision/
人の「人生」に寄り添う会社。多様な人々が共存する社会において、サポートを必要としている年代を定めるとするならば、私たちは「すべて」と答えます。物心ついた幼児からシニアに至るまで、それぞれの年代で、必要となる環境やサポート体制があります。弊社では、より多くの人々をサポートすべく、そのステージごとで最適な支援サービスを展開しています。また直接的な支援のみならず、この社会の体制が変わるよう、外部との連携事業も積極的に行っています。

S.C.P. Japanとのパートナーシップにご関心のある方は、以下よりお気軽にご連絡ください。

【告知】BreakTalksいよいよ始まります!第一回テーマは「LGBTQ」!

BreakTalksは、「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」を統一テーマに、多様なゲストをお招きし共生社会について議論するオンライン(時々オフライン)イベントです。多様なゲストや様々な活動を紹介し、多様な人々が集まる場となることで、多様性とは?共生社会とは?をより深く考えるきっかけを作ることを目的としています。

プライド月間*でもある6月のBreakTalksは、4月に同性パートナーの存在を公表した現役ラグビー選手の村上愛梨(むらかみ あいり)選手をゲストに招き、「LGBTQ」をテーマに開催致します!

*プライド月間(Pride Month)とは?
LGBTQの人権に関する運動の転換点といわれるストーン・ウォールの反乱が起こったのが1969年6月28日だったことから、6月はプライド月間(Pride Month)と呼ばれている。世界各地でLGBTQコミュニティを祝祭し、サポートを示すイベントが開催され、性自認・性的指向・性表現にかかわらず、誰もが自分らしくいられる社会を歓迎するための重要な期間である。

日時:2021年6月15日(火)20:00〜21:15

今回のテーマ
性の多様性とスポーツ〜誰もが自分らしくプレーできる環境の重要性と共生社会のために一人ひとりができることを考える〜

イベント内容:※内容は一部変更になることがあります。

  1. 主催団体紹介/ゲスト紹介(15分)
  2. ゲストトーク(25分)※インタビュー形式
    村上選手のこれまでの経験や現役アスリートとしてカミングアウトに至った想い、今の社会やスポーツ界に求めることなど、素朴な疑問をぶつけていきます!
    ※聞き手:折目真地(S.C.P. Japanメンバー/大学院生)
  3. オープン議論/Q&A(25分)
    参加者の方からの質問に答えながら、皆さんと一緒にLGBTQや多様性、共生社会について考えます。
  4. クロージング

ゲスト紹介:村上 愛梨(むらかみ あいり) 選手(@jinwagorira

東京のラグビーチーム、横浜武蔵野アルテミ・スターズ所属。現在はラグビー選手として活躍中であるが、2015年までは東日本地域リーグの秋田銀行でバスケットボール選手として3年間プレーした。銀行員時代に初めて観戦したラグビーの試合で、選手同士がぶつかり合う音に感銘を受け、ラグビーへの転向を決意。2015年にラグビーを始め、日本ラグビー協会の女子7人制種目転向者向けトライアウトに合格した。2019年には、ラグビー15人制日本代表として国際試合も経験している。今年4月、代表クラスの現役選手としては初めて、同性パートナーがいることを公表。アスリートであり性的マイノリティ当事者でもある自身の経験について共有し、LGBTQに対して閉鎖的なスポーツ界から声を上げた。SNSでは、同性婚の自由をはじめとするLGBTQに関する発信を行うとともに、悩みを抱える当事者の声に耳を傾け、自身のプラットフォームを活用した積極的な活動を行なっている。

【村上選手の記事はこちら】
朝日新聞デジタル「ラグビー女子日本代表が同性愛を公表 助言に勇気づけられて」、2021年4月26日
Number Web「高校時代は同性の恋人が『大問題になってしまった』…ラグビー・村上愛梨が“同性婚の自由”を訴え続ける理由」、2021年5月9日

■参加対象:誰でも参加OK!
 ※ボランティア手話通訳あり。U Dトークなどをお持ちの方は併用でご使用ください。

■方法:オンライン開催「Zoom」(オンライン会議システム)を使用

参加費:無料

※S.C.P. Japanは一人ひとりが自分らしく歩める未来を皆さんと一緒に創っていきたいと思っています。皆さんと情報共有をしたり、実際に多様な人たちが集まる場づくりを大切にしています。S.C.P. Japanの活動に賛同し、応援してくださる場合は、500円から皆さんのお気持ちに合わせて参加費として任意でご寄付をご検討いただけますと幸いです。

<BreakTalks応援寄付ページ>https://checkout.square.site/merchant/MLFJE3VBHV9PV/checkout/2OVCCOTTHYM4ED343ILCQAHJ

※お申込みは6月13日(日)18時までとさせていただきます。

【報告】WEリーグが主催する「第二回WE MEETING」にて講師をさせていただきました。(2021.5.6)

2021年5月6日(木)に一般社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)が主催する「第二回WE MEETING」にて共同代表の野口亜弥が講師を務めさせていただきました。

WEリーグとはWomen Empowerment Leagueの略称であり、今年の9月に開幕する日本初の女子のプロサッカーリーグです。女子サッカー、スポーツを通じて多様性の溢れる社会、女性が輝く社会を実現することが理念として掲げられています。

第二回WE MEETINGでは、「サッカーを通じて女性がエンパワーメントされるとはどういったことなのか」、「誰もが力を発揮できるスポーツ文化をどのように作っていくべきなのか」、そして「多様性が尊重される社会の実現にスポーツはどのように貢献できるのか」について、ジェンダーの視点から選手の皆さんとディスカッションさせていただきました。

WE MEETINGを経て、WEリーグの行動規範である「クレド」の開発が進められています。
日本のスポーツ界の歴史的な瞬間に関われたことは大変嬉しく、光栄な機会をいただき感謝しています。

尚、「第一回WE MEETING」の様子はWEリーグのホームページよりご覧いただけます。

【お知らせ】本建て正藍染の彩来デザインとコラボ企画。S.C.P. Japanのユニフォームを制作しました。

この度、S.C.P. Japanは本建て正藍染の「彩来デザイン」とコラボして、S.C.P. Japanのユニフォームを制作しました。

本建て正藍染とは、室町時代から続く日本古来の技法で、染めの工程で使われる全ての原料が土に還ることのできる、最もエコの藍染方法です。(彩来デザインのリーフレットより抜粋)

「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」というビジョンを掲げて活動をしている私たちは、スポーツを通じて共生社会の実現を目指しています。共生社会は、多様な人々と共に豊かに生きるだけではなく、私たちが生かされている場所、環境や自然をも大切にしていくことだと考えています。場所、自然や環境に対して愛情を持つことができる活動を当たり前にしていくだけでなく、共感してくれる仲間をスポーツを通じて増やしていきたいと思います。

元プロサッカー選手の品田彩来さんに上記の私たちの想いをお伝えさせていただいたところ、品田さんが引退後に「彩来デザイン」として取り組む「本建て正藍染」の方法で、着なくなった古着をアップサイクルしてS.C.P. Japanのユニフォームとして活用させていただくことになりました。

このコラボレーションをきっかけに、私たちの活動の中に少しずつ環境や地球について考えられる取り組みを取り入れていけたらと思っています。

彩来デザインとは?

彩来デザインでは、「もっともエコな藍染」とされる本建て正藍染を通して、個人でできるサステナブルライフを提案します。伝統的な日本古来の技術と、アメリカ・スウェーデン・フィンランド・スペインで計10年間過ごしてきた中で培われた現代的なインスピレーションによる意匠を融合させたデザインで、今までにない藍染の姿を表現します。伝統やエシカルという言葉に対して肩に力を入れずに、この技法でしか出せない独特の色合いを楽しみながら、環境にも優しくありたい。彩来デザインは、ファッションとエコを両立させる、新しい時代のスタイルを目指しています。
千葉県大網白里市の海岸近くにある正藍染工房は、安政年間創業の大矢織物の蔵の一室をお借りしています。古くから建っている木造の蔵は醗酵を促すには最適で、より独特な藍色を作ることができます。お手元にある服の染め直し、自己ブランドとのコラボレーション、日常と少し違った風景での1日正藍染体験など、お気軽にお声がけください。

S.C.P. Japanとのコラボに至った理由

ジェンダーフリーの観点から、ユニセックスの製品にも積極的に取り組んでいきたいと考えていた中、今回のS.C.P.Japanさんとのコラボはまさに最高の企画でした。
ネット社会の発達により、以前よりも少数派が声を上げやすくなったり、ニッチなところで繋がることができて仲間が作りやすくなったりしてきているように感じますが、まだまだ全体的な社会での共生という部分では改善されるべきことがたくさんある気がしています。だからこそ、共感できる仲間と繋がって共に声を上げていくことがとても重要だと思います。今回のコラボを機に、少しでも誰かの心に多様性についてや環境問題について関心を持つきっかけを作れていたら幸いです。

彩来デザインの日々の様子はInstagramから。

【報告】全5回に渡り、LGBTQ+オンラインイベントを開催いたしました。 (ユース向けver 2021.3.14/3.25/3.29、TRP2021ver 2021.4.25/5.4)

「WE ARE FRIEND!〜みんなと繋がるLGBTQ+オンラインイベント〜」と題し、全5回に渡ってディスカッション形式のオンラインイベントを実施しました。

イベントの企画・進行を行わせていただいた高校生インターンのSaraと申します。
この度は、WE ARE FRIENDS というイベント名にある通り、参加者の皆様、そして主催者側も含め、新しい出会いと学びの場になればと思い企画させていただきました。


【第1弾 ユース向け/学校生活について語る】

中学生から大学院生の学生を対象とした第一弾は、現役サッカー選手のMeimi Tomochikaさんをゲストにお招きして 3月14日、24日、29日の3日間にかけて行いました。各回の参加対象者を分けることで、それぞれの本音を聴くことができるいい機会になったかと思います。

第1回、第2回は学校生活について、という広いテーマで語り合いました。ディスカッションイベントというよりかは、お話し会のようなアットホームな雰囲気で趣味のお話も盛り上がりました!また、セクシュアリティ関係なく誰でも参加可能の第3回では、「アウティング」をテーマに2つのグループに分かれてディスカッションを行いました。

実際に使用した資料

【第2弾 TRP2021プライドウィーク】

4月24日(土)〜5月5日(水)にかけて行われたTRP2021プライドウィークに参加いたしました。第2弾は第1弾とは異なり、セクシュアリティも年齢も問わず誰でも参加可能という形で行いました。様々な世代の方が集まってくださり、自分の時代には無かった悩みや反対に良くなってきたこともお聴きすることができました。

第1回4月25日(日)では、第1弾で好評だった「アウティング」をテーマに、自分だったらどうするか?ということについて議論しました。シスジェンダー(ヘテロセクシュアル)の方にLGBTQ+当事者への配慮を求める声を良く耳にしますが、LGBTQ+当事者間の配慮も忘れてはいけないことを再確認しました。

第2回5月4日(火・祝)では「もし自分がLGBTQ+当事者の生徒を持つ教員だったら」をテーマにディスカッションを行いました。

各回で取り上げたテーマは、どれも身近に起こり得る日常の一コマです。LGBTQ+の知識はあるけれど、改めて考えてみると“どう行動すべきか分からない”ということは少なくありません。このイベントを機により多くの人がLGBTQ+について考え、他人事ではなく、誰もが当事者であるということを感じていただければ幸いです。

【お知らせ】日本障がい者サッカー連盟との連携に関するお知らせ

この度、一般社団法人 S.C.P. Japanは、一般社団法人日本障がい者サッカー連盟(JIFF)と業務委託契約を締結し、以下の活動に協力をさせていただくことととなりましたのでお知らせをいたします。

  • JIFFインクルーシブフットボールフェスタ(東京)
  • JIFFインクルーシブ教育プログラム

今回の連携を通してS.C.P. JapanはJIFFと共に、ダイバーシティ&インクルージョン及び「共生社会」の推進に向けて取り組んで参ります。

<一般社団法人 日本障がい者サッカー連盟(JIFF)> URL:https://www.jiff.football/
「広くサッカーを通じて、障がいの有無に関わらず、誰もがスポーツの価値を享受し、一人ひとりの個性が尊重される活力ある共生社会の創造に貢献すること」を理念に掲げ、7つの障がい者サッカー競技団体*をサポートする中間支援組織です。公益財団法人日本サッカー協会の関連団体として2016年4月に設立され、組織基盤強化、コミュニケーション推進、フットボール連携等の活動を行っています。

* 7つの障がい者サッカー競技団体=特定非営利活動法人日本アンプティサッカー協会、一般社団法人日本CPサッカー協会、特定非営利活動法人日本ソーシャルフットボール協会、特定非営利活動法人日本知的障がい者サッカー連盟、一般社団法人日本電動車椅子サッカー協会、特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会、一般社団法人日本ろう者サッカー協会

<一般社団法人 S.C.P. Japan> URL:https://scpjapan.com/
「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」というビジョンの下、スポーツを通じた教育・研修・人材育成・国際協力事業等を行い、共生社会を推進する活動を行っています。