【告知】2023年度 Find Fun スポーツ教室 (障がいのあるお子様に寄り添ったやさしいスポーツ教室)開催のお知らせ

2022年7月より開始した「Find Fun スポーツ教室 〜障がいのあるお子様に寄り添った、やさしいスポーツ教室〜」を2023年度も引き続き開催させていただくこととなりましたのでお知らせいたします。以下プログラム概要をご確認いただき、皆さまからのお申し込みお待ちしております。



■イベント名:
Find Fun スポーツ教室
〜障がいのあるお子様に寄り添った、やさしいスポーツ教室〜

■内容:
スポーツをみんなで思いきり楽しむ教室です。いろいろなレクリエーションやスポーツを知ったり・体験したりして、「動くこと」「人と関わること」「新しいことをやってみる」ことなどの楽しさを参加者の皆さんに感じていただきたいと思います。
でも・・・調子がのらない日には無理しなくて大丈夫!本人がやりたくないことを無理矢理やらせたり、嫌なことを言ったりしません。周りの友達の活動の様子を「見て」楽しむのだってスポーツ!
この教室では、ありのままの自分でみんなが安心していられる「居場所」を皆さんとつくっていきたいと思います。

■日程:全10回(日曜日開催) 12時30分〜13時30分 ※昨年度から開催時間が変わりました。
5月21日, 6月11日, 7月23日, 8月27日, 9月24日,10月29日, 11月26日, 1月21日, 2月25日,3月24日

※全日参加/お試し参加お選びいただけます
※会場の都合やプログラムの内容等により会場が変更となることがあります。

■会場:リアクション柏
(千葉県柏市千代田2-11-7カワチ薬品柏中央店2階 ※柏駅より徒歩12分)
※会場変更の場合は、柏市または流山市内の体育館や運動施設を確保します。

■参加対象:

・知的障がい、発達障がい、精神障がい等のある人、またはそうかも?と感じている人
・年齢:6歳〜18歳
・性別:女性*

※出生時に割り当てられた性別が女性の方、または出生時に割り当てられた性別に関係なく性自認が女性の方やそうかも?と思っている方

(一人で参加が不安な時は「親子で参加」「兄弟姉妹で参加」も大歓迎!!)

■募集人数: 15名ほど

■参加費: 無料

■応募方法:

① オンライン申込みによる応募(以下のボタンより申込みフォームへ飛べます)


② 本フォームでのお申込みが難しい方は、以下の「連絡先」へご連絡ください。
連絡先:一般社団法人 S.C.P. Japan(担当:繁浪・井上)
TEL:090−9974−1012
MAIL:play@scpjapan.com

■主催:一般社団法人 S.C.P. Japan(https://scpjapan.com/
「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」というビジョンの下、スポーツを通じた教育・研修・人材育成・国際協力事業等を行い共生社会を推進する活動をしています。

■協力:筑波大学体育系アダプテッド体育・スポーツ学研究室

【報告】第7回Break Talks「テーマ:誰もが楽しめるボルダリング」(2023.3.8)国際女性デー特別企画

3月8日(水)の国際女性デーに、第7回BreakTalksを開催しました。今回は国際女性デー特別企画として、住友商事株式会社(以下、住友商事)(※1)が共催。ゲストに、東京2020オリンピックの日本代表で住友商事が応援しているプロクライマーの原田海(はらだ かい)選手をお招きし、19人の参加者とともに、「誰もが楽しめるボルダリング」をテーマに対話をしました。

原田選手は、2018年の世界選手権ボルダリング種目で優勝を飾り、東京2020大会でも日本代表として出場するなど、国内随一の才能を持つ選手として活躍しています。「自分に打ち克つ」ことを信条とし、日々セルフプロデュースを実践する他、クライミングの魅力を広めるためにさまざまなメディアでの発信も行っています。

イベントは原田選手とモデレーターの折目真地さん(S.C.P. Japan)のトークセッションから始まりました。原田選手は競技を続ける傍ら、クライミングの普及活動もされているそうで、「ボルダリングがスポーツクライミングの中の3つの競技のうちの1つで、道具を一切使わず、高さ4メートルから5メートルの壁を自分の身体のみで登る競技である」と、基礎知識を参加者に共有しました。

原田選手は幼い頃に、偶然立ち寄ったクライミング施設で、性別や年齢などに関わらず誰もがクライミングを楽しんでいた様子を見てクライミングに惹かれたよう。「競技が始まる前に登るルートを下見し、選手同士が登り方を話し合う時間が、クライミングの特徴であり、魅力である」と語りました。

母子家庭で育った原田選手にとって、クライミングとの出会いは特別でした。「家で一人でいる時間が長くつらい時もありましたが、クライミングに出会ってジムで仲間と練習をして、夢中になれる時間が作れた」とのこと。子どものサポートをしている非営利団体と積極的に関わるのも、子どもたちに夢中になれるものを持ってもらいたいとの思いがあるとのことでした。

また、クライミングは、男女の差をあまり感じにくい競技のようで、「同じクライミングの課題を前にしても、女性の方がパフォーマンスが高いことも良くある」と原田選手。クライミングは女性もチャレンジしやすい競技であることが伺えました。

トークセッションの後は、パネルディスカッションが行われ、障がい者のクライミング普及活動をしているNPO法人モンキーマジックの白井唯さんとS.C.P. Japanで障がいのある女の子の運動プログラムを担当している井上由惟子さんの2名が加わりました。

モンキーマジックは「見えない壁だって超えられる」をモットーに、視覚障がいの方を対象としたクライミングスクールとして始まり、今は多様な障がいのある方にも参加いただいているそうです。白井さんは「視覚障がいのある方は、手で握るホールドの位置や色が見えないのでHKK(方向・距離・形)という独自の手法でホールドの位置を伝えている」と紹介しました。

一方で、障がいのある女の子が運動に参加することが難しい状況にあると井上さんは感じています。S.C.P. JapanのFind Funスポーツ教室は、知的障がい、発達障がいのある女の子のためのスポーツ教室です。「障がいのある子ども向けの運動教室をすると男の子の参加が圧倒的に多い。女の子に特化したプログラムを始めたところ、毎回10人程度の参加者が来てくれている」と、障がいのある女の子へは異なるアプローチが必要であったと話しました。

原田選手は「運動能力や性別に関わらず、強い選手も沢山いる」とクライミングの特徴を教えてくれました。みんなで助け合い、競技をしながらも、個々の特徴に合わせてチャレンジできる空間があるクライミングの魅力が紹介されました。

最後に、運動の場が楽しくあるここと、そして安全・安全に自分らしいチャレンジが積み重ねられる場所を提供していきたいとディスカションが締めくくられました。

S.C.P. Japanは、BreakTalksを通して今後も多様なゲストや様々な活動を紹介し、多様な人々が集まる場となることで、多様性や共生社会についてより深く考えるきっかけを作りたいと考えています。

今回のイベントは、住友商事株式会社(以下、住友商事)にご協力いただき実施にいたりました。S.C.P. Japanが住友商事の「100SEED」(※2)に所属するメンバーから、営業資料の作成をサポートいただいたことがきっかけです。

■住友商事プロボノチームのS.C.P. Japanへのご支援に関する詳細はこちら:

本企画を実施するにあたり、参加を快くお引き受けいただきました原田選手、白井さん、協力団体としてご尽力いただきました住友商事の皆さま、手話通訳者様、そしてご参加いただきました参加者及び関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

※1 住友商事は2018年よりゴールドスポンサーとして、公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会に協賛。2019年からは、原田海選手とスポンサー契約を結んでいます。

スポーツクライミング | 住友商事 (sumitomocorp.com):

https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/special/climbing

※2 住友商事の「100SEED」

世界各地の住友商事グループ社員が、「良質な教育」をテーマに、自ら対話し、積極的に参加することで、それぞれの地域社会の教育課題の解決に取り組む社会貢献活動プログラム

S.C.P. Japanと野村HDが協働で実施する大学女性アスリート向け「ライフプランとお金の話」セミナーの第2弾を、3月7日に開催しました!経済的自立に焦点を当て、女性アスリートのエンパワーメントを目指します。

一般社団法人S.C.P. Japanは、2022年度、野村ホールディングス株式会社(以下、野村HD)様と、パートナー企業として、協働しています。昨年8月には、協働事業である大学女性アスリートの経済的エンパワーメントを目指す「ライフプランとお金の話」セミナーのパイロット事業をスタートしました。

詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000105291.html

本事業は、若い女性が自立して豊かな人生を送ることを目的とし、経済的な自立をサポートする研修を野村HD様にお願いさせていただいています。2022年、世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップレポート」では、日本は146か国中116位に位置し、特に「経済」と「政治」の分野におけるジェンダー平等の実現が課題であることが指摘されています。

多様な女性たちが「自分らしい未来」を歩んでいくために、経済的自立は重要な要素の一つです。SCP Japanは野村HDと共に、若い世代の女性アスリートがお金について正しい知識を持ち、考えることのできる場を増やしていきたいと考えています。

今年の3月7日には、第2弾として、日本女子体育大学の女子サッカー部に所属する11人へ「ライフプランとお金の話」セミナーを実施しました。

講師は、前回に引き続き、野村HDサステナビリティ推進室DEI推進課⻑の⼤⾕英⼦さんと同課所属の岩崎真理さんに務めていただきました。

「100万円あったら何に使いますか?」という質問からセミナーはスタート。参加者からは、家のリフォーム、海外旅行、免許の取得、1人暮らし、貯金などの回答が上がりました。

大谷さんは、その上で「どんな将来にしたいのか?」の理想を現実にするために、「行動の自立」「キャリアの自立」「経済的自立」が必要であることを共有。男女間の賃金格差にも触れながら、大学生にとって関連のある初任給や家計管理、お金を借りることについて解説しました。

後半は、岩崎さんより、お金を貯める・殖やすという「資産形成」についてのお話がありました。物価が高騰し人々の生活が苦しくなる中で、どのようにして賢くお金を運用すれば良いのか、投資をする上でのポイントやリスクについて共有しました。


参加した11人の学生たちは、投票機能を用いた質問に答えたり、理想のライフプランの実現のためにかかるお金を計算するワークに取り組みました。セミナーの最後には、「物価高はいつ止まるのか」や「少子高齢化社会で、個人としてどのような対策をしていけば良いのか」など、最近のお金にまつわるニュースに関連した質問も上がり、大学生のお金への関心の高さや不安もうかがえた時間となりました。

【参加した学生からのコメント】

・「今は、将来のためにお金を貯めたり、保険のことを考えていないので、考えて行動する事を促してくれた」(大学1年生)

・「これからのライフプランにかかるお金のことをしっかり知ることができたし、お金の動きを学ぶことができた」(大学2年生)

・「投資信託や預金、株式、債券について深い知識を学ぶことができたので、今後に生かしていきたいと思った」(大学3年生)

【告知】国際女性デー特別企画!第2回女子サッカーブリッジ × S.C.P. Japanコラボオンラインイベント (2022.3.5)

3月8日の「国際女性デー」を祝して、S.C.P. Japanと女子サッカーブリッジは今年もオンラインイベントを開催いたします!イベント当日(3月5日)は、「私の人生をデザインする」を大きなテーマに「自分らしく豊かにいきるために考えておきたいこと」に関連するいくつかの話題に分かれて、参加者同士が自由にディスカッションをします。また、冒頭には女子サッカーブリッジOGより、約30年間女子サッカーアメリカツアーを開催してきたブリッジプログラムの紹介と、4年に1度開催されている『(IWG)世界女性スポーツ会議』の概要を紹介します。

※2021年の国際女性デーに第1回コラボイベントを実施し、この度第2回(2年連続)の開催が実現しました。2021年のイベントの様子はこちら
※本イベントはS.C.P. Japan主催の交流イベント「BreakTalks」の一環として実施しています。

【イベント概要】
国際女性デー特別企画!
第2回 女子サッカーブリッジ × S.C.P. Japan コラボオンラインイベント

■実施日:
2022年3月5日(土)20:00~21:30
■テーマ:
「私の人生をデザインする ~自分らしく豊かにいきるために考えておきたいこと~」
■会場:
オンライン(Zoomを使用)
※お申込みいただいた後、イベント前日までにZoomURLをお知らせします。
■参加対象:
以下の方々や、テーマにご関心がある方であれば誰でもOK!
★★留学に関心のある方、スポーツ選手のセカンドキャリアに関心のある方、サッカー関係者、海外に興味のある方、スポーツをするお子さんの保護者、ジェンダー問題に関心のある方、D&IやDEIに関心のある方、スポーツ通じた社会作りに関心のある方、など★★
■参加費:無料
■応募方法:
① オンライン申込みによる応募(申込みフォームはこちら
② 本フォームでのお申込みが難しい方は、info@scpjapan.com へご連絡ください。
■申込み期日:
3月5日(土)15:00まで
■その他:
ボランティア手話通訳あり。UDトークなどをお持ちの方は併用でご使用ください。

【イベント内容】

20:00〜20:10 オープニング、主催団体紹介
20:10〜20:25 「世界女性スポーツ会議(IWG)概要、IWGに向けての取り組み」
20:25〜20:45 *テーマ別ディスカッション① 
20:50〜21:10  *テーマ別ディスカッション②
21:15〜21:25 感想共有・写真撮影
21:25〜21:30 クロージング

※テーマ別ディスカッションでは以下7つのテーマのブレイクアウトルームを用意。参加者は気になるテーマのお部屋に入れます。
<ブレイクアウトルーム別テーマ(予定)>
1.「出産・育児と私の人生」部屋
2.「人生選択の連続、決断ってどうする?」部屋
3.「海外経験から日本での生活に活かせることを考える」部屋
4.「叶えたい夢、推しについて語る」部屋
5.「LGBTQ+/性の多様性について語る」部屋
6.「日々のもやもやについて吐き出す」部屋
7.「留学/女子サッカーブリッジについて何でも相談」部屋

<主催団体>
①女子サッカーブリッジ(http://www.girlsoccer-bridge.com/
女子サッカーブリッジはこれまで50名以上の日本の女子サッカー選手の留学をサポートし、約30年間に渡りブリッジツアーを開催して日本のサッカー少女たちにアメリカでサッカーをする機会を作ってきました。
これまでブリッジツアーに参加した人数は延500人です。「サッカーのレベルは関係なし!想いと意志がある人なら誰でもサポートする」が女子サッカーブリッジのモットーです。

②一般社団法人S.C.P. Japan(https://scpjapan.com/
「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」というビジョンの下、スポーツを通じた教育・研修・人材育成・国際協力事業等を行い共生社会を推進する活動をしています。

【お知らせ】ウィメン・ウィンの「オンサイドファンド」から助成金を獲得。スポーツを通じたジェンダー平等プロジェクト開始

S.C.P. Japanはオランダを拠点にスポーツを通じたジェンダー平等を国際的に推進する非営利団体のウィメンウィン(Women Win)が運営・実施をする、「オンサイドファンド(ONESIDE Fund)」からプロジェクトの助成金の対象団体として選ばれました。

オンサイドファンド(ONSIDE Fund)は、全ての女性と女児が平等にスポーツにアクセスできる権利を保証するために、各国・各地域の特徴に応じたローカルな解決策の提案を推奨するために開始され助成プログラムです。また、20代を中心とした組織であり、フェミニズムの視点に立ったプロジェクトを実施している団体を助成金の対象団体としています。オンサイドファンドは、全てのシスジェンダー、トランスジェンダー、ノンバイナリーの人々を支援し、社会構造上、不利な立場にある、黒人、先住民、混血、有色人種、LGBTQ+、難民、移民コミュニティの女性と女児(障がいの有無に関わらず)への支援を重点においています。

ONSIDE Fundのウェブサイト:https://www.onsidefund.org/

本助成には、世界105か国836のプロジェクトが申請し、第1弾セレクションと第2弾セレクションを経て49のプロジェクトが助成対象プロジェクトとして選定されました。S.C.P. Japanは第2弾セレクションで対象団体として選定されました。アジア・大洋州地域からはS.C.P. Japanの他に、ネパール、パプア・ニューギニア、インド、パキスタン、ラオス、サモア、スリランカの団体が選定されました。

S.C.P. Japanは本プロジェクトの中で「女性らしさの再定義」をテーマに映像制作を行う予定です。サッカー界やプライドハウス東京とも連携しながらプロジェクト進めていきたいと思います。

※ウィメン・ウィン(Women Win)とは
2006年にスポーツを通じてジェンダー平等社会を目指すことを目的に、オランダのアムステルダムに設立された非営利組織です。世界中の女性と女児が安全・安心にスポーツにアクセスできる環境を整えるともに、現地の文化に合わせて、スポーツを通じた多様な教育・啓発プログラムを現地のパートナー団体と展開しています。2019年には世界36か国56のパートナー団体の活動に協力し、これまでに400万人以上の女性たちの活動をサポートしています。

Women Winのウェブサイト:https://www.womenwin.org/

【報告】第一回BreakTalks「テーマ:LGBTQ」(ゲスト:村上愛梨さん)を開催いたしました。(2021.6.15)

6月15日(火)、S.C.P.Japanは、第1回目となるBreakTalksを実施しました。今回はプライド月間である6月の開催にちなんで、今年4月に同性パートナーの存在を公表した現役ラグビー選手の村上愛梨(むらかみ あいり)選手をゲストに招き、「性の多様性とスポーツ〜誰もが自分らしくプレーできる環境の重要性と共生社会のために一人ひとりができることを考える〜」をテーマに開催しました。

村上愛梨選手は、東京のラグビーチームである横浜武蔵野アルテミ・スターズに所属し現在はラグビー選手として活躍していますが、2015年までは東日本地域リーグの秋田銀行でバスケットボール選手としてプレーしていました。2019年には、ラグビー15人制日本代表として国際試合も経験しています。今年4月、代表クラスの現役選手としては初めて、同性パートナーがいることを公表し、SNSを通して同性婚の自由をはじめとするLGBTQに関する発信を行うとともに、悩みを抱える当事者の声に耳を傾け、自身のプラットフォームを活用した積極的な活動を行なっています。

前半のゲストトークでは、S.C.P. Japanでインターンをしている折目が、インタビュー形式で村上選手のこれまでの経験や現役アスリートとしてカミングアウトに至った想い、今の社会やスポーツ界に求めることなどについて思いを伺いました。

・カミングアウトをすることを決心したのは?

子どもの頃から、セクシャリティを隠すことやセクシャリティで悩むことに疲れていたため、ずっと隠すことをやめたいと思っていました。現在所属しているラグビーチームに加入した時に、コーチやチームメートがアットホームな雰囲気で自身を受け入れてくれたこと、そして現在の同性パートナーがセクシャリティに関してオープンでありカミングアウトに賛成してくれたこと、怪我により日本代表を離れたことで代表選手時代に比べてSNS上で個人の発言が述べやすくなったことなどのタイミング重なってカミングアウトを決意しました。

私はたまたまカミングアウトをしましたが、LGBTQ当事者のカミングアウトは個人の判断で行うものであり、カミングアウトに関する考え方も多様です。そもそもカミングアウトをしなくてはならないのがおかしな事であり、セクシャリティに関わらず、恋人やパートナーのことを話すことが出来るカミングアウトが必要ない社会が理想と考えています。

・セクシャリティで悩んでいた時のことと当事者へのメッセージ

高校時代LGBTQ当事者であるという理由で周りからのいじめを受けたり拒否されたりするなどのつらい経験がありました。そんな時、母親や学校の友人が支えてくれました。また、現在所属するチームのコーチが温かく受け入れてくれる方でそのコーチの雰囲気がチームメートに伝わり、チーム全体の雰囲気が温かく、自身が安全な場所にいるということを感じることが出来ました。私もそのように雰囲気を作れるような人になりたいと思っています。いじめにあっていた時はLGBTQであることは自分の弱点だと思っていましたが、今は個性の一つだと思っています。

セクシャリティについて悩むことがある時、LGBTQ当事者と話すことを勧めます。以前に比べて当事者コミュニティも大きくなり、当事者と繋がる機会は増えたように思います。私自身、つらい時相談にのってもらう機会がなかったため、自分が相談を受ける立場としてセクシャリティで悩む子どもたちの力になりたいと思います。現在SNSを通じて無料相談を行っているので、お気軽にご相談ください。

後半は、村上さんと参加者でディスカッションを行いました。今回のBreak Talksには、LGBTQ を取り巻く状況や問題についてこれまで馴染みがなかった人、スポーツに興味がない人、スポーツ競技の指導に携わる指導者の方など、様々な考えやご経験を持つ人たちが参加しました。

参加者から、「LGBTQ選手を応援するにはどのような方法があるのか、村上さんはチームに所属してからチームの温かい雰囲気を感じたとのことだが、LGBTQ当事者にとってチームに入る前はチームの雰囲気やLGBTQ当事者に対する考え方は分かりづらいのではないか、そんな中で指導者として自分が指導しているスポーツ団体がLGBTQ当事者に共感していることや、チームメートとして積極的に受け入れるスタンスであることを示すにはどのような方法があるのか、普段の生活の中で当事者と接するうえでどのような配慮が必要か」など、たくさんの質問がありました。これに対して、村上選手が自身のこれまでの経験を共有したり、考えを説明しました。また、参加者同士でも積極的に意見を交わしたりすることで、参加者がLGBTQや多様性に関して考えるとともに、他者の考えを知る機会となりました。

最後に、村上選手はメッセージとして、LGBTQ当事者の方たちに寄り添うことを示す「アライ」という立場や取り組みについて紹介し、LGBTQであってもなくても「アライ」が増えることでカミングアウトが必要のない世界に繋がるのではないかとコメントしました。また、自身がいじめ、拒否にあっていた子ども時代の思いから、LGBTQだけでなく、悩みを抱える子どもたちはたくさんいるはずであり、大人たちが子どもに手を差し伸べることの重要性を伝えました。

S.C.P. Japanは、BreakTalksを通して今後も多様なゲストや様々な活動を紹介し、多様な人々が集まる場となることで、多様性や共生社会についてより深く考えるきっかけを作りたいと考えています。

多種多様な方々20名にご参加いただき、参加者及び関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。

最後に本企画を実施するにあたり、参加を快くお引き受けいただきました村上選手、そして運営面で動いてくださったボランティアスタッフ、手話通訳の皆様に心より感謝を申し上げます。

【報告】WEリーグが主催する「第二回WE MEETING」にて講師をさせていただきました。(2021.5.6)

2021年5月6日(木)に一般社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)が主催する「第二回WE MEETING」にて共同代表の野口亜弥が講師を務めさせていただきました。

WEリーグとはWomen Empowerment Leagueの略称であり、今年の9月に開幕する日本初の女子のプロサッカーリーグです。女子サッカー、スポーツを通じて多様性の溢れる社会、女性が輝く社会を実現することが理念として掲げられています。

第二回WE MEETINGでは、「サッカーを通じて女性がエンパワーメントされるとはどういったことなのか」、「誰もが力を発揮できるスポーツ文化をどのように作っていくべきなのか」、そして「多様性が尊重される社会の実現にスポーツはどのように貢献できるのか」について、ジェンダーの視点から選手の皆さんとディスカッションさせていただきました。

WE MEETINGを経て、WEリーグの行動規範である「クレド」の開発が進められています。
日本のスポーツ界の歴史的な瞬間に関われたことは大変嬉しく、光栄な機会をいただき感謝しています。

尚、「第一回WE MEETING」の様子はWEリーグのホームページよりご覧いただけます。

【告知】国際女性デー特別企画!「Girls, be ambitious!サッカー少女よ大志を抱け!!」女子サッカーブリッジとのコラボイベント

3月8日(月)の国際女性デーを祝して「女子サッカーブリッジ」とコラボイベントを3月6日(土)、7日(日)二夜連続で開催します!

3月7日の詳細は女子サッカーブリッジのイベントページよりご覧いただけます。


ブリッジは日本の女子サッカー選手にアメリカに挑戦する機会をサポートしています。S.C.P. Japanの共同代表の野口亜弥、井上由惟子もブリッジ留学生として留学していました。

パート1の3月6日は以下の通りS.C.P. Japanが主催、女子サッカーブリッジ協力で開催します!サッカー留学を30年間サポートしてきたブリッジ。若い女性たちを見守り、成長を後押ししてきたみーみこと小林美由紀さんとかなぴーこと羽石架苗さんの想いを聞き出します!

イベント名:
国際女性デー特別企画! Girls be ambitious! サッカー少女よ大志を抱け!!

日時:2021年3月6日(土)20:00-21:15

参加費:無料(※当日は手話通訳が入ります) 

趣旨:
女子サッカーブリッジはこれまで50名以上の日本の女子サッカー選手の留学をサポートし、約30年間に渡りブリッジツアーを開催して日本のサッカー少女たちにアメリカでサッカーをする機会を作ってきました。これまでブリッジツアーに参加した人数は延500人です。

「サッカーのレベルは関係なし!想いと意志がある人なら誰でもサポートする」がブリッジのモットーです。10代後半〜20代前半の若い女性たちが、これまで頑張ってきたサッカーを通じて自分たちの意志で海外に挑戦し、困難にぶつかりながらも自分の力で人生を拓いていく様子を愛を持って見守ってきたブリッジ。ブリッジ留学経験者は留学後もそれぞれの道でユニークに自分の人生を進んでいます。(ユニークなブリッジ留学生はパート2の3月7日に登場します!)

そんなユニークな女子サッカーブリッジの共同代表である小林美由紀(みーみ)さんと羽石架苗(かなぴー)さんがどんな想いでブリッジを設立し、若い女性たちの人生をサッカーと留学を通じて応援し、サポートしてきたのかインタビュー形式で深掘りします。

ゲスト:

小林美由紀(みーみ) ブリッジ共同代表/WEリーグ理事

1986年に筑波大学に女子サッカー部を創部後、渡米。アメリカの女子サッカー人気に刺激を受け帰国後、関東大学女子サッカーリーグ、全日本女子サッカー連盟、茨城県女子サッカーリーグを創設。日興証券ドリームレディース通訳、1999年女子ワールドカップUSA通訳ボランティア、2002年日韓ワールドカップでは鹿島会場でFIFAセキュリティ部長付け通訳。2003年JFA女子プロジェクトを立ち上げ、インストラクターとして日本各地を回り、草の根での女子サッカー発展に大いに貢献。1993年から海外女子サッカーツアーを開始、2002年には羽石架苗氏と女子サッカーブリッジをスタート。サッカーを介した国際交流を通じて視野の広い人物の育成を目指している。2021年2月にはジェフユナイテッド市原・千葉レディースでの経験を活かし、WEリーグ理事に就任。

羽石架苗(かなぴー) ブリッジ共同代表/ヴァリーシティ州立大学准教授

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースに所属し、順天堂大学を卒業後、サッカーで奨学金を得て2002年にChristian Brothers University に留学。全⽶⼤学優勝し最優秀ディフェンダー賞を受賞。2003年にユニバーシアード⽇本代表として銀メダルに貢献。ニューヨークマジックに所属中6年間キャプテンを務める。2007年アメリカで日本人初のサッカー監督として、最古の名⾨⼥⼦⼤学マウントホリヨーク⼤学サッカー部監督に就任。メンフィス州立⼤学で運動⽣理学、スミス⼤学でコーチ学の2つの修⼠号を取得。監督業の傍ら2014年マサチューセッツ⼤学アマースト校でスポーツ教育学/コーチ学の博⼠号取得。2020年に監督業からのキャリアチェンジに踏み切り、現在はヴァリーシティー州立大学の准教授として未来の指導者育成に励んでいる。WomenSport International事務総長、Teaching Games for Understanding国際理事、National Association for Kinesiology in Higher Education理事、SHAPE America委員、ユネスコスタスクフォースなど、女子サッカーだけでなく幅広い分野で、ダイバーシティー、インクルージョン、ソーシャルジャスティスの活動に関わっている。

お申し込み方法:
お申し込みいただいた方に追ってイベントのURLをお送りします。


共催:女子サッカーブリッジ
「サッカー」という架け橋を使って日本の女子サッカーと世界の女子サッカーを
結ぶことを目標に掲げ、日本女子サッカー界の首領、みーみこと小林美由紀と、アメリカ・ヴァリーシティ州立大学准教授のかなぴーこと羽石架苗が2002年に始めたプロジェクト。海外女子サッカーツアーは、小林が1993年から毎年行っており、羽石が加わり、アメリカの大学へのサッカー留学もサポートするようになる。過去15年間で留学した女子サッカー選手は50名以上、ツアーに参加したのは500名近くになります。今では、以前ツアーに参加した教え子も参加したり、留学から帰国したブリッジファミリーが、交際舞台やサッカーを始めとしたスポーツ組織で活躍している。

■協力:NPO法人ジュース(JWS)
1998年に設立。競技スポーツ、生涯スポーツ及び学校体育(以下これらを「スポーツ」) に関わるすべての人々に対して、男女共同参画社会の形成の促進を図る手段として、スポーツにおける女性の参加促進、女性がリーダーの地位に就く機会の増加を促し、またその女性の資質及び社会的地位の向上を目指し、スポーツの教育・振興に関与する国内的及び国際的な組織との連携によって啓発及び支援活動を行い、もって社会全体の利益の増進に寄与することを目的としている。S.C.P. Japanの野口亜弥、ブリッジ共同代表の小林美由紀は理事を務め、羽石架苗も正会員として活動に参加している。