【新規申込受付!】2024年2月3日スポーツにおけるセーフガーディング基礎研修オンライン開催のお知らせ

本研修では、安心・安全なスポーツ現場をつくるためのセーフガーディングの基礎を学びます。スポーツ現場で子どもの権利を守るための正しい知識と適切な関わり方を学ぶことで、すべての子どもたちが生き生きと参加できるスポーツの場を共に作りましょう。

一般社団法人S.C.P. Japan(以下「S.C.P. Japan」と表記)は、スミセイコミュニティスポーツ推進助成を受け、2022年度と2023年度の2年間、スポーツにおける⼦どもの権利と⼈権を守るセーフガーディングの事業を実施しています。事業の一環として、NPO法人 CAPセンター・JAPAN様にご協力いただき、弁護士でジャパンセーフスポーツプロジェクトの代表を務める杉山翔一氏の監修のもと「スポーツにおけるセーフガーディング基礎研修」のカリキュラムを開発し、本カリキュラムを活用した研修(全三回、各セッション90分)を開催しています。

本研修では、様々なレベル・規模のスポーツ組織で働く方々や、子どものスポーツ現場に関わるあらゆるおとなや保護者の方々に、スポーツ組織として安心・安全を含む「子どもの権利」をどのように守ることができるのか(セーフガーディング)について学んでいきます。研修は、講義だけでなく、アクティビティやグループワークも行いながら、参加者の皆さまにより主体的に学んでいただけるような内容となっています。ぜひ、皆さまのご参加をお待ちしております。

※本研修を修了された方は、2024年度より実施を行う「スポーツにおけるセーフガーディング応用研修」にご参加いただけるようになります。

スポーツにおけるセーフガーディング基礎研修(オンライン)の概要



1.日程:2月3日(土)10:30〜16:30(途中昼休憩を1時間はさみます。)

2.内容:
①セッション1(10:30〜12:00)
・セーフガーディングとは(背景・定義)
・安心・安全を脅かすこと・行為
・スポーツの現場で安心・安全が脅かされている例
・あらゆる形態の暴力や抑圧が容認・黙認・温存されてしまうスポーツ界の特徴

②セッション2(13:00〜14:30)
・人権とは/子どもの権利とは何か
・子どもに対するマルトリートメント(不適切な関わり)の見えにくさ
・子ども(選手)とおとな(指導者)の心理状態
・安心・安全を脅かす行為(人権侵害)をなかったことにしないために
・相談をされた時にあなたにできること

③セッション3(15:00〜16:30)
・セーフガーディングと力の不均衡
・セーフガーディングでやるべきこと

各セッションの最後には、質疑応答の時間を設けています。

3.講師:
井上由惟子(S.C.P. Japan)
元女子サッカー選手。引退後はJICA協力隊の体育隊員として2年間ブータンで過ごし、帰国後は日本サッカー協会や日本障がい者サッカー連盟などで勤務し、筑波大学大学院「スポーツ国際開発学共同専攻」の修士課程を修了。2020年一般社団法人S.C.P. Japanの設立に関わり、団体内のセーフガーディングポリシーの策定や相談窓口の設置などを担当。スポーツ関連団体向けのセーフガーディング研修の講師も務める。

4.参加対象:
セーフガーディングに関心のある方、組織でセーフガーディングオフィサーを任されている方・またはこれから任される可能性がある方、スポーツ現場で子どもの周りで活動されている方・保護者、安心・安全なスポーツの環境づくりに関心のある方、安心・安全な指導のあり方を学びたい方 など
※原則全てのセッションに参加できる方
※定員:25名(定員に達し次第申込受付を終了いたします。)

★本研修を通じて参加者の皆さまと一緒に目指したい姿
・子どもの権利を守りながら、子ども・選手の力を最大限発揮させることのできる、またはそのために努力することができる
・子ども・選手以外にも、弱い立場におかれている人に対して、アライとして自分の力と特権を使うことができる
・アクティブバイスタンダーとして、見て見ぬふりする傍観者ではなく、何かしらの行動を起こすことができる
・上記の事項を通して、スポーツ現場を安心・安全なものにし、スポーツの価値を守り続けることができる

5.方法:オンライン開催「Zoom」(オンライン会議システム)を使用

6.参加費:4,400円(税込)
※大学生・大学院生は半額の2,200円(税込)※団体より5名以上参加の場合は10%の団体割引あり

7.お申し込み方法:
こちらのURLからお申込みください。
https://forms.gle/Ae4bKmRnTGEdU7zx5
※締め切り:2024年1月31日(水)18:00


<その他確認事項>
・原則全てのセッションにご参加をお願いいたします。当日体調不良等、やむを得ず参加ができなかった参加者の方には後日録画映像の共有などを検討いたします。
・研修中はブレイクアウトルーム機能を用いたグループワークなどがあります。可能な限りそちらに参加できる状態で当日ご参加いただけますと幸いです。
・定員になり次第申込受付を終了いたします。
・お申し込みいただいた皆さまに、参加費のお支払い情報をご連絡させていただきます。お支払いが確認でき次第ZoomのURLをお知らせさせていただきます。

※本事業は、スミセイコミュニティスポーツ推進助成を受け実施しています。

研修カリキュラム開発協力:NPO法人 CAPセンター・JAPAN
スポーツの現場で子どもと関わりながら、「なんとかしたい・・・」「何ができるだろう・・・」と考えている方にお勧めです。団体から複数名の参加もお勧めしたい!子どもの権利が “当たり前” に守られることで、子どもがスポーツを楽しみ、自分の力を発揮できる安心・安全な環境が実現できます!すべてのスポーツ関係者の皆さんが、セーフガーディングの考え方を学び、共通認識にして、それぞれの現場で活用していってくださることを期待しています。
https://cap-j.net/


研修カリキュラム監修:杉山 翔一氏(弁護士、ジャパンセーフスポーツプロジェクト代表)
あらゆる形態の虐待や差別のないスポーツ環境(セーフスポーツ)を実現するためには、スポーツに携わるすべての人がセーフガーディングの考え方を身につけることが必要です。この研修が一人でも多くの人に届けられ、セーフスポーツを実現するための仲間の輪が広がっていくことを願っています。
https://safesportproject.mystrikingly.com/


S.C.P. Japanのセーフガーディングの取り組み

■S.C.P. Japanのセーフガーディングポリシー
https://scpjapan.com/aboutus/safegurdingpolicy

■S.C.P. Japanがセーフガーディング研修を実施させていただいた団体一覧:
・ジェフユナイテッド市原・千葉アカデミー様
・ファジアーノ岡山アカデミー様
・株式会社明日葉様
・桃山学院教育大学様
・ガンバ大阪アカデミー様  など

■【みんなで守ろう!子どもの権利】スポーツ現場における子どもの安心・安全を守るための「コーチからの約束」をまとめたリーフレットの開発(どなたでも活用可能)
https://scpjapan.com/blog/archives/3248


■本件に関するお問合せ先
一般社団法人 S.C.P. Japan 井上・橋本
電話:090-9974-1012 メールアドレス:info@scpjapan.com

【みんなで守ろう!子どもの権利】スポーツ現場における子どもの安心・安全を守るための「コーチからの約束」をまとめたリーフレットが完成!

(リーフレットは、本ページの下部より、どなたでもダウンロードして使用可能です。)

一般社団法人S.C.P. Japanでは、スポーツに参加をする子どもたちの安心・安全を守るための取り組み(子どものセーフガーディング *1)を、これまで様々な形で進めてきました。

(※1)子どものセーフガーディングとは:
関係者による虐待や搾取など、子どもの権利に反する行為や危険を防止し、安心・安全な活動と運営を目指す組織的取り組みです。疑念が生じた場合の対応と再発防止も含む包括的なものです。(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンHPよりhttps://www.savechildren.or.jp/about_sc/quality1.html

この度、スポーツ活動中、「子どもの権利」を守るためにするコーチからの約束を、子どもたち・保護者の皆さんにも知ってもらえるよう、リーフレットを作成いたしました。 本ページの下部には、スポーツの活動をされている他の団体・組織の皆さんにもご活用いただけるバージョンもご用意いたしましたので、ぜひ多くのスポーツ関係者の方々にご活用いただけますと幸いです。

「コーチからの約束」リーフレット(S.C.P. Japan バージョン)


S.C.P. Japanでは、このリーフレットを活用し、活動に参加をするすべての子どもたちに、「子どもの権利」と子どもの権利を守るための「コーチからの約束」について説明し、知ってもらえるようにします。そして、この約束がきちんと守られているかを子どもたちと常に見直し、子どもたちの力を借りながら、安心・安全な活動環境をつくっていきたいと思います。

<S.C.P. Japanでの主な活用方法>
●定期的な活動では、年度はじめなどに子どもと保護者にリーフレットを配布し、内容の説明と、セーフガーディング担当者についてお知らせします。その後、いつも見えるところにリーフレットを掲示し、定期的に「コーチからの約束」を子どもたちと一緒に振り返ります。
●単発のイベントでは、申し込み段階から、参加者の皆さまに安心・安全なイベントであることが伝わるように、告知チラシの裏面などにこちらのリーフレットを掲載します。イベント当日は、受付にてリーフレットを配布し、活動前に目を通してもらったり、説明をしたりします。
●活動に参加をしてくれている子どもたちと話し合い、必要に応じて約束の内容を変えていきます。

スポーツの活動で子どもと関わる皆さんへ

今回他団体様の活動でもご活用いただけるよう、こちらのリーフレットをダウンロードして、ご利用いただけるようにいたしました。以下のお願い事項を守っていただき、ぜひ子どもにとって安心・安全なスポーツの環境を一緒につくってくださると嬉しいです。

<リーフレットをご活用いただく際のお願い>
●活動に参加をする子どもとおとなとが話し合い、皆さんの「約束」を定めてください。
●このリーフレットを配布・周知することは、子どものセーフガーディングの取り組みのほんの一部であり、これによって子どもにとってのあらゆる危害をすべて防げるわけではありません。この他にも組織でやるべきセーフガーディングの取り組み(ポリシーや行動規範の作成・運用、相談窓口、スタッフ向け研修など)を可能な限り実施できるよう努力していってください。
●組織全体、または、各活動で、セーフガーディングの担当者を最低一名は必ず設けるようにし、子どもにもわかるようにしてください。(ただし、セーフガーディングに取り組むことは、組織に関わるすべての人の責任です。セーフガーディング担当者のみの責任ではないことにご留意ください。)

コーチからの約束(ダウンロード・他団体様用)



S.C.P. Japanでは、このリーフレットを作成する際、「子どもの権利」の専門団体である 認定NPO法人 CAPセンター・JAPANさんからフィードバックをいただき、たくさんの大切なことを教えていただきました。そこで学んだことを「活用の際に大事にするポイント」としてCAPセンター・JAPANさんの許可を得て、以下に記載させていただきます。このリーフレットを活用いただく皆さんも、どうか「配るだけで終わり」ではなく、「子どもの権利」についての理解を深め、子どもの話を聴き、説明し、対話を大事に活動をしていっていただけたらと思います。


【本リーフレット活用の際に大事にするポイント】
●このリーフレットは、一人ひとりの子どもを権利行使の主体とし、一人ひとりの子どもの権利を平等に保障するという理念を土台に作成し、運用するものです。
●「コーチ(おとな)からの約束」という位置づけとなります。子どもが守る約束ではなく、おとなが守る約束を述べています。
●子どももおとなも一人ひとり持っている権利(基本的人権)があり、さらに子どもは子どもとして生きるために絶対に必要な権利「子どもの権利」を持っています。
●あえて「大人」を「おとな」と表記することに大きな意義があります。「大きな人」と表記するのではなく、「おとな」と表記し、それを目にすることがおとなにとって優位性からの脱却を図る必要性を認識する分岐点になると考えています。
●「差別されない」とはどういうことかを説明できるようにおとなは準備しなければなりません。文字にすると長くなるかもしれないので、口頭でもよいので説明することは「看板」だけにしないためにもとても重要です。例えば、「人はみんないろいろな部分が違っている。肌の色、身長、体重、できること、できないことなど違っていることはいっぱいある。それは当たり前のこと。なにもおかしいことではないよ。誰かと比べなくていい。それは大事にされていいことだよ」という言い方もできます。
子どもの権利条約の第2条「すべての子どもは、みんな平等に この条約にある権利をもっています。子どもは、国のちがいや、男か女か、どのようなことばを使うか、 どんな宗教を信じているか,どんな意見をもっているか、心やからだに障がいがあるかないか、お金持ちであるかないか、親がどういう人であるか、などによって差別されません。」(子どもの権利条約 日本ユニセフ協会抄訳)差別が何かをコーチが具体的に意識できることが重要となります。
●コーチは、「子どもにとって一番よいことを考える」ときに、子どもの意見を聞き、反映させる、応答する責任(一緒に考えることを含む)」を意識することが必要です。
●子どもの意見表明権(子どもの権利条約第12条)に触れています。おとなは「聴く」だけでなく、「子どもと一緒に考える」「説明する」ことなどを含める応答責任があります。
●セーフガ-ディングでは活動における環境面の安全確保(熱中症対策や、危険物がないようにする、など)も重要な要素です。
●今回このリーフレットに含めることができませんでしたが、子どもにどんな時に相談をして欲しいか、相談して欲しい内容をあらかじめ具体的に子どもに伝えることも大切です。「困ったことがあれば、相談してください」と言っても、子どもにとって「困ったこと」とカテゴライズされてしまうと、その「困った」ということがわからないこともあり、具体例をいくつかあげることが相談しやすい環境に繋がります。(具体的な例:ケガをした/練習に来るのが(参加するのが)つらくなった/他の子やおとなからいやなことをされた・言われた/コーチが約束を守らなかった、など)
●セーフガーディングオフィサー(担当者)に、優位性の強い直接のコーチだけがいるのではなく、その他に目に見える形で担当者が居て、さらに窓口が設けられているということが重要です。

※リーフレット作成時に 認定NPO法人 CAPセンター・JAPAN さんからいただいたフィードバックをもとに上記のポイントを作成しています。


本リーフレットをご活用いただいた皆さんも、活用しながら気づいた点や、こうしたらもっと良くなる、などのアイディアがございましたら、ぜひご共有いただけると嬉しいです。その他、本リーフレットの活用に関するご質問などお気軽に以下までご連絡ください。

お問い合わせ

一般社団法人 S.C.P. Japan(担当:井上・橋本)
TEL:090-9974-1012/Mail:info@scpjapan.com

【報告】ファジアーノ岡山アカデミー様を対象にセーフガーディングワークショップを実施いたしました。(2022.7.12)

2022年7月12日(火)ファジアーノ岡山アカデミースタッフ・コーチの皆さまを対象に「セーフガーディングワークショップ」を実施させていただきました。

今回S.C.P. Japanは、ファジアーノ岡山アカデミー様のセーフガーディングポリシー作成において、「コンサルテーション」と「ワークショップ実施」という形でお手伝いをさせていただいております。

スポーツの中で起きる暴力・ハラスメントが近年ようやく可視化・問題視をされ始め、国際的なスポーツ組織を筆頭にスポーツ界でもセーフガーディングの取り組みが急速に進んでいます。しかし、日本国内ではまだまだ十分なアクションがなされていません。そのような中で、昨年のジェフユナイテッド市原・千葉アカデミー様の取り組みに続き、同様にJリーグ所属のトップチームを有するファジアーノ岡山様のような大きなクラブが取り組みをされていること、そして弊団体もその素晴らしい取り組みにご一緒できることを大変嬉しく思います。

今回の研修はアカデミーのコーチ・スタッフにご参加いただき、対面の講義形式で実施をいたしました。人権・子どもの権利のお話を交えながら「セーフガーディング」の意味と必要性をお伝えし、そもそも暴力・ハラスメントとは何か、そしてなぜスポーツの現場に「セーフガーディング」が必要なのか、などポリシーの内容だけを理解してもらうのではなく、スタッフの方一人一人がアクションの必要性を本当の意味で理解し、今後主体的に取り組んでいただけるようお話をいたしました。
ご参加いただきました皆さま、クラブ関係者の皆さま本当にありがとうございました。

S.C.P. Japanは、プレーヤー・指導者・スタッフ、子ども・大人などの立場に関係なく、関わる全ての人が安心・安全に参加できるスポーツ環境を創っていきたいと考えております。

今後もS.C.P.Japanは各所と連携をしながら、セーフガーディングの取り組みを続けていきます。セーフガーディングポリシーの策定や研修の実施などにご関心がある方は是非以下よりお気軽にご連絡ください。