ザンビア共和国:(公財)ジョイセフとのスポーツを通じた女性のエンパワーメントワークショップ活動報告
公益財団法人ジョイセフ様(以下、敬称略)の「ザンビア共和国ワンストップサービスサイトによる生涯を通した女性の健康づくりプロジェクト」に、スポーツを通じた女性のエンパワーメント専門家として参画させていただきました。
(公財)ジョイセフ ※HPより抜粋
「女性のいのちと健康を守るために活動している日本生まれの国際協力NGOです。戦後の日本が実践してきた家族計画・母子保健の分野での経験やノウハウを途上国に移転してほしいという国際的な要望を受け、1968年に設立されました。国連、国際機関、現地NGOや地域住民と連携し、アジアやアフリカで、保健分野の人材養成、物資支援、プロジェクトを通して生活向上等の支援を行っています。」
私たちはジョイセフが実施する「ザンビア共和国ワンストップサービスサイトによる生涯を通した女性の健康づくりプロジェクト(日本NGO連携無償資金協力)」の中の「若年女性のピア・エデュケーター育成」という部分でご一緒させていただきました。マサイティ郡・ルフワニャマ郡から集まった若者女性ピア・エデュケーター達のファシリテーションスキルの向上を目的にワークショップが開催されました。コロナウイルス感染症の影響で現地まで行くことができませんでしたが、事前にコンテンツを作成し、ジョイセフの現地パートナーであるザンビア家族計画協会(PPAZ)様(以下、敬称略)にご協力いただき、プログラムを実行させていただくことができました。
このワークショップを通じて、マサイティ郡・ルフワニャマ郡から集まった若者女性ピア・エデュケーター達にコミュニティーにおけるジェンダーの不平等についてスポーツを題材に考えていただきました。また、なぜ女性が男性とおなじようにスポーツに参加することができないのか?という問題から掘り下げ、コミュニティーにおけるジェンダーの課題について考えてもらいました。
さらに、運動遊びをベースにした研修プログラムを紹介させていただきました。リーダーシップやチームワーク、コミュニケーション、若年女性の性暴力(Gender Based Violence)被害の認識、性と生殖(Sexual Reproductive Health)に関する知識について身体を動かしながら学ぶアプローチを紹介させていただきました。
運動プログラムの良いところは、①身体を動かすことで参加者のワークショップへのエンゲージメントを高められること。②身体活動を通じて実際に体験的に学ぶことができるため学習効果が高まること。と言われています。また、競技性の高いものではなく、「運動遊び」を導入することで体力差や障がいの有無、運動が得意な人も苦手な人も、誰も取り残さず身体的にも精神的にも安全に安心にワークショップに参加できる状況を作ることができます。
ザンビアで活動するNOWSPAR (National Organisation for Women in Sport, Physical Activities and Recreation)もこういった運動をベースとしたワークショップを得意としている団体です。ワークショップ当日はNOWSPARのスタッフにも様々なプログラムを紹介していただきました。
今回現地に行けない中私たちは遠隔で関わらせていただきましたが、現地のPPAZのスタッフがこちらの用意したプログラムにアレンジを加えていただきプログラムを受ける若い女性たちにより適する形で提供してくださりました。こういった連携ができるのは大変ありがたいことです。
この他にも、ヨガのプログラムや日本からのメッセージ動画も提供させていただきました。
最後に、スポーツを通じた課題解決のアプローチはその課題に深く関わり長年現地の方との関係を築いている団体と連携ができることでより効果が高まると考えています。そのため、今年度もジョイセフのプロジェクトに参画させていただけたことに大変感謝しております。現地との調整、ワークショップの全体構成に至るまでジョイセフの皆さまには大変お世話になりました。ありがとうございました。
※写真は全てジョイセフ、PPAZ、NOWSPARからご提供いただきました。