【報告】開発と平和のためのスポーツ国際デー特別ウェビナー「運動プログラムとゲームベースアプローチ(GBA)」開催(2022.4.6)

「開発と平和のためのスポーツ国際デー(International Day of Sport for Development and Peace: IDSDP)」の4月6日(水)に、一般社団法人コーチトラスト協力のもと、特別オンラインイベントを開催しました。

「開発と平和のためのスポーツ国際デー(International Day of Sport for Development and Peace: IDSDP)」とは、スポーツの平和と開発を促し、寛容と相互理解を育む側面に着目して開発と平和に資するスポーツの活用について啓発する日と定められています。

今回のイベントでは、S.C.P. Japanの運動共育プログラムでも採用しているゲームベースアプローチ(GBAs:Game-Based Approaches)について、一般社団法人コーチトラスト代表理事であり、筑波大学体育系准教授の松元剛先生をお招きし理解を深めるとともに、S.C.P. Japanのプログラムを事例に、GBAsの考え方や、なぜGBAsが今求められているのか、学術的背景を踏まえて解説いただきました。

まずは、松元先生より一般社団法人コーチトラストの活動をご紹介いただき、ゲームベースアプローチ・プロジェクトの活動や引退競走馬支援プロジェクトについての紹介がありました。

次に、GBAsを実践で活用している事例として、S.C.P. Japanの運動共育プログラムの紹介を行いました。指導者が一方向で教えるのではなく、指導者を含めその場にいる人たちが対話を通して多様な個人を認め合う空間を共につくっていくことから、共に育むと書いて「運動共育プログラム」と表記しています。

S.C.P. Japanの運動共育プログラムには2種類のプログラムがあり、バルサ財団と連携して開催する「FutbolNetプログラム」と、S.C.P. Japanが主催する「ハッピーサッカー教室/ハッピースポーツ教室」について紹介しました。

「FutbolNetプログラム」においては、運動ゲーム自体が誰でも参加できるものとなっており、ゲームを通して多様性理解を深め、協力や尊重などの価値観について経験的に理解を深めています。また、運動ゲームに加えて必ずセットで「対話」の時間を設けることで、コミュニケーション能力などの社会的スキルを身につけることも目的としています。

同様に「ハッピーサッカー教室/ハッピースポーツ教室」においても、運動ゲームを通して子どもの権利について学ぶ機会を設けたり、ジェンダーについて経験的に考えるための運動ゲームを実施していることを紹介しました。

S.C.P. Japanの運動共育プログラムの紹介を受けて、松元先生は「まさに、ゲームベースアプローチの実践ですね」と話した上で「ゲームベースアプローチ(GBAs)とは何か?」を学術的に解説しました。

GBAsはスポーツのコーチング方法としてグローバルスタンダードであり、草の根のスポーツプログラムからトップアスリートの指導法まで幅広く活用されている理論です。特にラグビーなどの集団スポーツにおいては、以前より「Game Sense」という言葉で研究・実践されていた理論でもあります。

GBAsでは、学習者(プレーヤー)が「ゲーム形式(修正された・誇張されたゲーム)」の実践を通して「気づき(戦術的、社会的課題)」を得て、その気づきから「実践する力(技能、社会的スキル)」を身につけるというサイクルを繰り返します。

「ゲーム形式(修正された・誇張されたゲーム)」とは、学習者(プレーヤー)にとって必要な「気づき(戦術的、社会的課題)」が何であるかを指導者(ファシリテーター)が事前に考え、学習者(プレーヤー)が「気づき(戦術的、社会的課題)」を学ぶための修正がなされたゲームのことです。指導者がその場に複数いるのであれば指導者(ファシリテーター)間で情報共有が行われます。このようなゲーム形式を選択することが指導者(ファシリテーター)の役割の一つだそうです。

また、GBAsのサイクルのお話だけでなく、指導者(ファシリテーター)が指導(支援)する上でのポイントのお話もありました。「多くの質問をする」「あまり答えを与えない」というポイントにおいて、実際の現場では指導者(ファシリテーター)が答えを急いで提示してしまうことがあるそうです。「いかに答えを急がず、指導者(ファシリテーター)が我慢できるかも大切だ」と話しました。

松元先生からのGBAsについての学術的解説のあとは、質疑応答の時間になり、S.C.P. Japanのメンバーからの質問も含めて、多数の質問が寄せられました。松元先生は、一つ一つの質問に対して丁寧に、質問者のフィールドを確認しながら回答しました。

GBAsは、一つのスポーツ指導モデルであり、競技スポーツといったトップアスリートへのアプローチはもちろんのこと、多様な人たちがこの指導モデルをツールとして共に理解しながら主体的にゲームに取り組む場になっているとのことです。

まだまだ質問も尽きない中、時間も限られていましたので、参加された皆さまと共に最後は写真撮影を行いました。今回のイベントを開催した4月6日の「開発と平和のため国際スポーツデー」には、世界中の人たちがホワイトカードでスポーツを通じた平和促進の意思表明をするデジタルキャンペーンが行われています。

【告知】国際女性デー特別企画!第2回女子サッカーブリッジ × S.C.P. Japanコラボオンラインイベント (2022.3.5)

3月8日の「国際女性デー」を祝して、S.C.P. Japanと女子サッカーブリッジは今年もオンラインイベントを開催いたします!イベント当日(3月5日)は、「私の人生をデザインする」を大きなテーマに「自分らしく豊かにいきるために考えておきたいこと」に関連するいくつかの話題に分かれて、参加者同士が自由にディスカッションをします。また、冒頭には女子サッカーブリッジOGより、約30年間女子サッカーアメリカツアーを開催してきたブリッジプログラムの紹介と、4年に1度開催されている『(IWG)世界女性スポーツ会議』の概要を紹介します。

※2021年の国際女性デーに第1回コラボイベントを実施し、この度第2回(2年連続)の開催が実現しました。2021年のイベントの様子はこちら
※本イベントはS.C.P. Japan主催の交流イベント「BreakTalks」の一環として実施しています。

【イベント概要】
国際女性デー特別企画!
第2回 女子サッカーブリッジ × S.C.P. Japan コラボオンラインイベント

■実施日:
2022年3月5日(土)20:00~21:30
■テーマ:
「私の人生をデザインする ~自分らしく豊かにいきるために考えておきたいこと~」
■会場:
オンライン(Zoomを使用)
※お申込みいただいた後、イベント前日までにZoomURLをお知らせします。
■参加対象:
以下の方々や、テーマにご関心がある方であれば誰でもOK!
★★留学に関心のある方、スポーツ選手のセカンドキャリアに関心のある方、サッカー関係者、海外に興味のある方、スポーツをするお子さんの保護者、ジェンダー問題に関心のある方、D&IやDEIに関心のある方、スポーツ通じた社会作りに関心のある方、など★★
■参加費:無料
■応募方法:
① オンライン申込みによる応募(申込みフォームはこちら
② 本フォームでのお申込みが難しい方は、info@scpjapan.com へご連絡ください。
■申込み期日:
3月5日(土)15:00まで
■その他:
ボランティア手話通訳あり。UDトークなどをお持ちの方は併用でご使用ください。

【イベント内容】

20:00〜20:10 オープニング、主催団体紹介
20:10〜20:25 「世界女性スポーツ会議(IWG)概要、IWGに向けての取り組み」
20:25〜20:45 *テーマ別ディスカッション① 
20:50〜21:10  *テーマ別ディスカッション②
21:15〜21:25 感想共有・写真撮影
21:25〜21:30 クロージング

※テーマ別ディスカッションでは以下7つのテーマのブレイクアウトルームを用意。参加者は気になるテーマのお部屋に入れます。
<ブレイクアウトルーム別テーマ(予定)>
1.「出産・育児と私の人生」部屋
2.「人生選択の連続、決断ってどうする?」部屋
3.「海外経験から日本での生活に活かせることを考える」部屋
4.「叶えたい夢、推しについて語る」部屋
5.「LGBTQ+/性の多様性について語る」部屋
6.「日々のもやもやについて吐き出す」部屋
7.「留学/女子サッカーブリッジについて何でも相談」部屋

<主催団体>
①女子サッカーブリッジ(http://www.girlsoccer-bridge.com/
女子サッカーブリッジはこれまで50名以上の日本の女子サッカー選手の留学をサポートし、約30年間に渡りブリッジツアーを開催して日本のサッカー少女たちにアメリカでサッカーをする機会を作ってきました。
これまでブリッジツアーに参加した人数は延500人です。「サッカーのレベルは関係なし!想いと意志がある人なら誰でもサポートする」が女子サッカーブリッジのモットーです。

②一般社団法人S.C.P. Japan(https://scpjapan.com/
「一人ひとりが自分らしく歩んでいける未来を創る」というビジョンの下、スポーツを通じた教育・研修・人材育成・国際協力事業等を行い共生社会を推進する活動をしています。

【お知らせ】ウィメン・ウィンの「オンサイドファンド」から助成金を獲得。スポーツを通じたジェンダー平等プロジェクト開始

S.C.P. Japanはオランダを拠点にスポーツを通じたジェンダー平等を国際的に推進する非営利団体のウィメンウィン(Women Win)が運営・実施をする、「オンサイドファンド(ONESIDE Fund)」からプロジェクトの助成金の対象団体として選ばれました。

オンサイドファンド(ONSIDE Fund)は、全ての女性と女児が平等にスポーツにアクセスできる権利を保証するために、各国・各地域の特徴に応じたローカルな解決策の提案を推奨するために開始され助成プログラムです。また、20代を中心とした組織であり、フェミニズムの視点に立ったプロジェクトを実施している団体を助成金の対象団体としています。オンサイドファンドは、全てのシスジェンダー、トランスジェンダー、ノンバイナリーの人々を支援し、社会構造上、不利な立場にある、黒人、先住民、混血、有色人種、LGBTQ+、難民、移民コミュニティの女性と女児(障がいの有無に関わらず)への支援を重点においています。

ONSIDE Fundのウェブサイト:https://www.onsidefund.org/

本助成には、世界105か国836のプロジェクトが申請し、第1弾セレクションと第2弾セレクションを経て49のプロジェクトが助成対象プロジェクトとして選定されました。S.C.P. Japanは第2弾セレクションで対象団体として選定されました。アジア・大洋州地域からはS.C.P. Japanの他に、ネパール、パプア・ニューギニア、インド、パキスタン、ラオス、サモア、スリランカの団体が選定されました。

S.C.P. Japanは本プロジェクトの中で「女性らしさの再定義」をテーマに映像制作を行う予定です。サッカー界やプライドハウス東京とも連携しながらプロジェクト進めていきたいと思います。

※ウィメン・ウィン(Women Win)とは
2006年にスポーツを通じてジェンダー平等社会を目指すことを目的に、オランダのアムステルダムに設立された非営利組織です。世界中の女性と女児が安全・安心にスポーツにアクセスできる環境を整えるともに、現地の文化に合わせて、スポーツを通じた多様な教育・啓発プログラムを現地のパートナー団体と展開しています。2019年には世界36か国56のパートナー団体の活動に協力し、これまでに400万人以上の女性たちの活動をサポートしています。

Women Winのウェブサイト:https://www.womenwin.org/

【報告】WEリーグが主催する「第二回WE MEETING」にて講師をさせていただきました。(2021.5.6)

2021年5月6日(木)に一般社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)が主催する「第二回WE MEETING」にて共同代表の野口亜弥が講師を務めさせていただきました。

WEリーグとはWomen Empowerment Leagueの略称であり、今年の9月に開幕する日本初の女子のプロサッカーリーグです。女子サッカー、スポーツを通じて多様性の溢れる社会、女性が輝く社会を実現することが理念として掲げられています。

第二回WE MEETINGでは、「サッカーを通じて女性がエンパワーメントされるとはどういったことなのか」、「誰もが力を発揮できるスポーツ文化をどのように作っていくべきなのか」、そして「多様性が尊重される社会の実現にスポーツはどのように貢献できるのか」について、ジェンダーの視点から選手の皆さんとディスカッションさせていただきました。

WE MEETINGを経て、WEリーグの行動規範である「クレド」の開発が進められています。
日本のスポーツ界の歴史的な瞬間に関われたことは大変嬉しく、光栄な機会をいただき感謝しています。

尚、「第一回WE MEETING」の様子はWEリーグのホームページよりご覧いただけます。

【報告】ダイバーシティサッカー協会主催「Women Empowermentと女子サッカー」に登壇させていただきました。(2021.3.9)

2021年3月9日(火)にNPO法人ダイバーシティサッカー協会が主催するSaturday Night Diver 「Women Empowerment と女子サッカー」に共同代表の野口が登壇させていただきました。

NPO法人ダイバーシティサッカー協会(以下、HPより引用)

ダイバーシティサッカー協会は、多様な背景を持つ人がスポーツを通じて自分らしく生きられる社会を目指して2017年7月に設立されました。

2008年にNPO法人ビッグイシュー基金のクラブ活動として発足したホームレス当事者や経験者によるサッカーチーム野武士ジャパンを中心に、多様な社会的困難を抱える当事者と支援者が作るチームのネットワークによって、「居心地のいい」サッカーやスポーツの実践を広げるために活動しています。

過去3度ホームレス・ワールドカップに出場した野武士ジャパンのメンバーは、その後それぞれに自立へのステップを歩んでいきました。彼らが経験した晴れ舞台を、もっと身近なところでより多くの人たちにも経験してほしい。

そんな想いから、2015年に最初のダイバーシティカップが開催されました。以後、ホームレス、うつ病などの精神障害、LGBT、難民、フリースクール、児童養護施設出身、不登校、ひきこもり、依存症など、様々な社会的困難を抱えた当事者と支援者のべ1,500人以上が、ダイバーシティカップでフットサルを通じて交流し、相互理解を深めてきました。

2020年3月には特定非営利活動法人として登記。誰もが生きやすい社会をスポーツを通じて実現していくために、居場所づくり応援、調査・研究、海外とのかかわりなど、ますます活動の幅を広げていきます。

ダイバーシティサッカー協会の代表理事の鈴木直文先生は研究者としていつも学ばせていただいているので、今回お声かけいただけたのは大変貴重な機会でした。NIKE JapanのCMをきっかけに、女子サッカーにはマイノリティを包摂する力があるのではないか?という切り口は非常に斬新で、これまでにないスポーツとジェンダーの話となりました。星野智幸先生の「男子サッカーからは苦しさを感じ、女子サッカーからは解放感を感じる」という視点も、非常に鋭い視点で議論が盛り上がりました。

また現役のジェフユナイテッド市原・千葉レディースの選手であり、なでしこの選手たちの社会貢献活動を推進する一般社団法人なでしこケア(なでケア)の創設者である大滝麻美さんからはより現場に近い女子サッカー選手の現状や海外での選手経験やFIFAマスターズでの経験から女子サッカーとWEリーグへの想いを聞くことができました。

女性の選手、指導者、スタッフ。サッカー界で活躍するすべての女性が女の子の道標になる可能性を秘めるWEリーグに大いに期待するとともに、決めきらない、グレーゾーン、あいまいさを残すことで獲得できる多様性の享受など、女子サッカーが多様性や共生社会について議論できるプラットフォームになれる可能性が大いにあるように感じるディスカッションとなりました。

イベントの様子はYoutubeから全てご覧いただけます。

【報告】文京区主催国際女性デー記念シンポジウム「サッカー×キャリア×未来~キャリアを活かし、未来を切り拓く~」にパネリストとして登壇させていただきました。(2021.3.5)

2021年3月5日(金)に文京区が主催する国際女性デーシンポジウム「「サッカー×キャリア×未来~キャリアを活かし、未来を切り拓く~」に共同代表の野口がパネリストとして参加させていただきました。

本シンポジウムは文京区主催、UN Women日本事務所共催、(公財)日本サッカー協会、一般社団法人日本女子プロサッカーリーグが協力して行われたシンポジウムです。

2021年9月に開幕する日本の女子プロサッカーリーグであるWEリーグはWomen’s Empowerment Leagueとの名称の通り、サッカーを通じて社会の女性の活躍を積極的に推進していくことを理念として掲げています。岡島チェアからはロールモデルとしてのWEリーガーの存在や、妊娠・出産を考慮した選手へのサポート、更には日本国内に留まらず、アジア全体の女子サッカーを盛り上げていきたいという方向性がお話されました。

野口からは、サッカーを活用してアメリカ、スウェーデン、ザンビアで暮らし、国際経験を積めたことがセカンドキャリアにどのように活かされているのか実体験を踏まえてお話させていただきました。

今年9月に開幕を控えるWEリーグですが、世界でも珍しく、社会におけるジェンダー平等、女性のエンパワーメントをビジョンに掲げています。元女子サッカー選手3名で創設したS.C.P. Japanも女子サッカー出身者として、セカンドキャリアにおいても、自分たちらしくどこかで誰かの道標になれるように、今後とも活動していきたいと思います。

https://www.facebook.com/jfanadeshiko/posts/3297799246987307